|
|
|
|
|
|
韓国株2026年2月9日

長い冬を越えて目覚めた巨人:セルトリオン、歴代最高実績とテクニカル好転が示す「買い」のシグナル

셀트리온068270
韓国株

重要な要約

セルトリオンが2025年通期決算で営業利益が前年比137.5%増という驚異的な数値を叩き出し、市場の注目を一身に集めています。モルガン・スタンレーによる目標株価引き上げや、RSIなどのテクニカル指標も上昇トレンドを示唆しており、長らく意識されてきた22万ウォンの抵抗線を突破できるかが焦点となっています。ファンダメンタルズの劇的な改善と需給の好転が重なった今、投資家が知るべき分析をお届けします。

韓国株式市場において、個人投資家からこれほどまでに愛憎入り混じる視線を向けられてきた銘柄も珍しいでしょう。「バイオの巨人」セルトリオンのことです。長きにわたり株価の停滞に苦しんできた同社ですが、今、まさに長い冬を越えて春を迎えようとしています。直近で発表された2025年の通期決算は、単なる好決算という言葉では片付けられない、企業の質的な変化を証明する内容となりました。今回は、ファンダメンタルズの劇的な改善と、それを裏付けるテクニカル指標、そしてウォール街の視点変化を交えながら、セルトリオンの現在地と今後の投資戦略について深く掘り下げていきます。

まず、投資家心理を一変させたのは、2026年2月5日に発表された衝撃的な決算数値です。売上高は4兆1625億ウォンで前年比17%増、そして何より市場を驚かせたのは、営業利益が1兆1685億ウォンで前年比137.5%増という爆発的な伸びを記録した点です。これは創業以来の最高実績であり、セルトリオンが掲げてきた「合併によるシナジー効果」が机上の空論ではなく、現実の数字として証明された瞬間でした。特筆すべきは、利益の質が劇的に向上していることです。かつて懸念されていた原価率は、合併に伴う在庫評価の影響が解消されたことで35.8%まで低下しました。これは、売れば売るほど利益が残りやすい体質へと生まれ変わったことを意味します。

製品ポートフォリオの転換も鮮明です。かつては「レムシマ」一本足打法と揶揄されることもありましたが、現在はユープライマ、ベグゼルマ、そして米国市場で期待のかかるジンペントラといった新規製品群が売上全体の54%を占めるまでに成長しました。これは、既存のバイオシミラーで安定したキャッシュを稼ぎつつ、より収益性の高い新製品へと主軸を移すという、理想的な新陳代謝が行われている証左です。

こうしたファンダメンタルズの好転は、株価チャートにも如実に表れています。テクニカル分析の観点から見ると、現在のセルトリオンは「強気相場への転換点」にあります。直近の株価変動率はプラス4.55%と力強い動きを見せており、相場の過熱感を示すRSI(相対力指数)は67.86を記録しています。一般的にRSIが70を超えると「買われすぎ」と判断されますが、現在の水準は「上昇の勢いは強いが、まだ過熱圏には突入していない」という絶妙な位置にあります。つまり、株価にはまだ上値を追う余力が残されていると解釈できるのです。さらに、独自の分析スコアが85という高水準を示していることも、現在のトレンドが一時的なものではなく、構造的な強さを伴っていることを裏付けています。

市場のセンチメント、特に海外機関投資家の視線が変わったことも見逃せません。これまでセルトリオンに対して慎重、あるいは懐疑的だったモルガン・スタンレーが、投資判断を「中立」から**「買い」に引き上げ、目標株価を一気に27万5000ウォン**へと上方修正しました。彼らが注目したのは、先述した原価率の改善と、2026年以降の成長ストーリーです。海外の大手投資銀行が強気への転換(ピボット)を行ったことは、これまで様子見を決め込んでいた外国人投資家の資金を呼び込む強力な呼び水となります。実際、機関投資家による継続的な買い集めが観測されており、これが株価の下値を支える岩盤となっています。

しかし、投資においてリスクを無視することはできません。目下の最大の焦点は、22万ウォンという強力な抵抗線を明確に突破できるかどうかです。この価格帯は、過去に何度も上昇を阻まれてきた「心理的な壁」であり、ここを巡って強気派(ブル)と弱気派(ベア)の激しい攻防が繰り広げられています。もしこの壁を大商いで突破すれば、踏み上げ(ショートカバー)を巻き込んで一気に25万ウォンを目指す展開が予想されますが、逆に跳ね返されれば、短期的な失望売りが出る可能性もあります。また、為替変動や米国市場でのジンペントラの処方拡大スピードなど、外部環境の変化には常にアンテナを張っておく必要があります。

結論として、現在のセルトリオンは、過去数年間の停滞期とは明らかに異なるフェーズに入っています。2025年の実績は「復活」の狼煙であり、2026年に向けて掲げられた売上5兆3000億ウォンという目標も、決して不可能な数字ではないと思わせる説得力があります。RSIなどのテクニカル指標が示す上昇余地と、機関投資家の需給改善が噛み合っている今、ポートフォリオの一部として検討する価値は十分にあります。ただし、盲目的に飛びつくのではなく、22万ウォンの抵抗線を巡る攻防を見極め、押し目を丁寧に拾っていく戦略が、賢明な投資家にとっての最適解となるでしょう。バイオシミラーの王者が、再び王座に返り咲くまでのドラマは、まだ始まったばかりかもしれません。

本レポートはInverseOneが分析した資料です。投資判断の最終責任は投資家本人にあります。本レポートは投資アドバイスではなく、参考資料としてのみご利用ください。過去の実績は将来の収益を保証するものではありません。

長い冬を越えて目覚めた巨人:セルトリオン、歴代最高実績とテクニカル好転が示す「買い」のシグナル | 인버스원