もしも2年間、週1回のチキンを我慢してNVIDIAを買っていたら?

2024年8月23日から2026年8月21日まで、毎週金曜日の終値でNVIDIAをチキン1羽分(20ドル)ずつ、計105回買ったと仮定した。総投入2,100ドルは評価日基準で2,887ドル(+37.5%)になった。チキンに換算すれば105羽を我慢して144羽になった計算だ。利回りだけ見れば成功だが、絶対額787ドルは2年間毎週我慢した対価としては微妙だ。ただ、同期間の株価上昇率+66%よりリターンが低い理由、そしてこの習慣の本当の変数が金額ではなく期間だという点が、この実験の収穫だ。
仮説
“チキン代程度の小銭は、いくら積み立てて投資しても大した額にはならないはずだ。”
実験の設計
毎週金曜日(休場なら翌営業日)の終値でNVIDIAを20ドル分購入、計105回。チキン1羽の値段は計算の単純化のため20ドルと置いた。配当・手数料・税金は除外し、小数点単位の購入を仮定。
- 初回購入日
- 2024-08-23
- 評価基準日
- 2026-08-21
- 総投入
- 2,100ドル
- 対象銘柄
- NVIDIA
結果
最終評価額
2,887ドル+37.5%
推移チャート
単位: ドル毎月末終値基準。実線が点線(累積投入)より下にある期間は、口座がチキン代にも満たなかったという意味だ。
判定
半分だけ正解チキン105羽分の2,100ドルが2,887ドルになった。リターン+37.5%は立派だが、金額は787ドル。仮説は半分だけ正しかった。
なぜこの実験か
コーヒー代やチキン代を節約して投資せよという助言はどこにでもあるが、実際いくらになるのか最後まで計算した人は少ない。そこで、最も劇的な結果が出そうな組み合わせを選んだ。この2年間で最も語られた銘柄と、毎週最も我慢しやすい支出だ。
チキンを我慢したのに口座がチキン代未満だった4か月
開始から半年ほど経った2025年1月から4月まで、口座の評価額はそれまで我慢したチキン代を下回っていた。最悪だった3月末には、投入640ドルが536ドル(-16%)だった。毎週チキンを我慢しているのに口座はチキン代より軽い。その4か月に耐えることが、この習慣の実際の難易度だ。
株価は66%上がったのに、なぜ私のリターンは37.5%か
初回購入日に129.37ドルだった株価は、評価日には214.72ドルと66%上がった。しかし積立のリターンは期間全体の上昇率ではなく、平均取得単価(156.20ドル)に対する上昇率だ。毎週買っている間に単価が上がり続けたため、遅く買った分ほど残りの上昇余地が小さかった。積立のリターンがチャートの上昇率より低く見えるのは計算違いではなく、そういうものだ。
小銭の本当の変数は期間
787ドルは人生を変える金額ではない。その点で仮説は正しかった。しかし2年で元本の37.5%が積み上がる習慣を小銭と呼ぶのも難しい。その点で仮説は外れた。この実験が確かめてくれたのはここまでだ。同じ習慣を10年続ければ投入元本だけで1万ドルを超えるが、その資金がいくらになっているかは、そのときの相場だけが知っている。
主要数値
- 購入回数
- 105回
- 平均取得単価
- 156.20ドル
- 積み上げた株数
- 13.44株
- 初回購入日の終値
- 129.37ドル (2024-08-23)
- 評価日の終値
- 214.72ドル (2026-08-21)
- チキン換算
- 105羽 → 144羽
よくある質問
- 20ドルで株が買えるのか?
- 米国株は多くの証券会社が小数点単位の購入に対応している。この計算はすべての購入が小数点単位で約定したと仮定した。
- 今始めても似た結果になるか?
- 分からない。この数値は2024年8月から2026年8月までの実際の株価にだけ当てはまり、次の2年の相場は別の問題だ。このリポートは未来については何も言わない。
- なぜチキンなのか?
- 毎週繰り返され、金額がほぼ一定で、我慢できる支出なので、積立実験の単位に適している。コーヒー(週5回)に置き換えれば投入額が増えるだけで構造は同じだ。
計算方法
Yahoo FinanceのNVIDIA(NVDA)日次終値を使用した。毎週金曜日が休場の場合は翌営業日の終値で購入した。配当・手数料・税金は除外し、小数点単位の購入を仮定した。チキン1羽20ドルは計算の単純化のための仮定であり、実際の価格は店によって異なる。
データの出所
- [1] NVIDIA(NVDA)日次株価 · Yahoo Finance · 2026-08-21
このリポートの銘柄
過去の株価をそのまま当てはめて計算した仮想の結果です。実際の売買では手数料・税金・呼値単位・約定タイミングにより結果が異なり、過去のリターンは将来のリターンを示しません。特定銘柄の売買を勧めるものではありません。 本サービスが示す資金フロー・銘柄シグナルは価格・出来高に基づく参考用の推定情報であり、特定銘柄の売買勧誘や投資助言ではありません。リアルタイム相場ではなく前日終値ベースの日次バッチで、すべての投資判断と責任は利用者ご自身にあります。 取引ボタンは選択した証券会社アプリ・サイトへ接続する便宜機能で、注文は証券会社で直接行われ、InverseOneは注文に関与しません。